微生物処理の基本
排水中の有機物はC,O,N,H,S,P が主になっています。
汚濁が生じるのはこの有機物によります。従って、この有機物を物理、科学的、及び生物的処理方法等で処理する事が現在の処良い方法となっています。
物理的、科学的処理では、
沈殿・吸着・イオン交換・中和・凝集・浮上・逆浸透等を用いた処理方法が、
生物処理では、
微生物の代謝反応を利用した処理方法で、
これらを組み合わせて各処理方法が考え出されています。
1)生物酸化処理
好気性微生物を利用して処理分解する方法
微生物の働きによりO2を摂取しながら分解する。
- 汚水、酸素、生物(バクテリア)の三者が良く接触して反応する為の装置と時間が与えられなければならない。
- 水中の汚染物質を、酸素を利用して同化分解する能力を持つ微生物が必要。
好気性微生物(硝酸菌等)を利用した分解
第一次分解 | 炭素化合物が分解されて → CO2,H2Oに。 窒素化合物が分解されて → NH3(アンモニア)に。 |
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第二次分解 | NH3及び糊状固形物の一部、もしくは全部が → NO3(硝酸塩)、SO4(炭酸塩)に。 |
2)生物還元処理
嫌気性微生物を利用して処理分解する方法
好気性微生物(硝酸菌等)を利用した分解
第一次分解 | 有機酸、脂肪酸、多価のアルコール、アミノ酸に。 |
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第二次分解 | メタン生成菌、水素生成菌、硫黄バクテリア等の働きにより、CO2(炭酸ガス)、H(水素)、H2S(硫化水素)、CH4(メタン)、窒素ガス等に。有機物を無機物質に換えて遊離させる。 |